今さら恋なんて…
「…何でそんなに楽しそうなのよ。…んま、ナンパしたのは確かだけど…」
あたしも、ニヤリと笑い返しながら、純香にそう言った。
「誰でも彼でも声掛けるから、惚れられるんですよ?」
純香は予約表片手に、肩を竦めた。
「いいじゃない。誰にも見向きされないよりは…」
「まぁ…そうですけど…」
「別に“来る者は拒まず、去る者は追わず”じゃないし…」
あたしはペットボトルの烏龍茶を飲むと、唇を尖らせる。
「…ですよね。店長は誰彼構わず声掛けますけど、その声掛けたお客様を無理矢理自分の顧客にするわけじゃないですもんね」
「そうよー。みんながみんなあたしとフィーリング合う、なんてアホなこと考えてないし…」