今さら恋なんて…



「俺は信用ないんだなぁ」


「そ、そうじゃないよ」


「…でも、待っててくれたんだろ?」


「…ん」


「じゃぁ、もういいじゃないか」


「…ん…」


「ほら。これ、忘れないうちに書こう」

頷いたあたしの頬に軽く触れながら、シゲハルはテーブルを指さした。


そこには、婚姻届が広げられていて…。


「今はお互い忙しいから…形だけ。式は時間が出来た時に改めて挙げよう」


「…ん」


「挨拶も落ち着いてからで…いいか?」


「ん」


「お前“ん”しか言えなくなったのかよ」


「ち、違うよ」


「じゃぁ、何だよ」


「…げ、現実感がないだけ…」


「…そうだな。…俺も、だ」


「…でも、何も変わらないよね?」



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