今さら恋なんて…
案内されたこの席は、個室のようになっていて…とんでもなく大事な話をされるのでは、って席に着いた時から気が気じゃなかったのだ。
「お電話で少し、触れましたが…私は佐々木シゲハル社長の会社で顧問弁護士をしています」
「あ…はい」
「本来なら…このようなことは専門外なのですが…佐々木社長たってのお願いでしたので…引き受けることにしました」
「……はい」
何の、話…なんだろう。
前置きから重々しすぎて…息がうまく出来ない。
そんなあたしの様子を見て、斉藤さんは少し苦笑いを浮かべると、
「回りくどい言い方で…申し訳ありません…。彼とは古い友人だったので…私もまだ少し…整理が付いていないんです…」
って低い声で呟くと、長く息を吐いた。
「……」
“友人だった”って言った…。
何で…過去形…?