今さら恋なんて…



案内されたこの席は、個室のようになっていて…とんでもなく大事な話をされるのでは、って席に着いた時から気が気じゃなかったのだ。


「お電話で少し、触れましたが…私は佐々木シゲハル社長の会社で顧問弁護士をしています」


「あ…はい」


「本来なら…このようなことは専門外なのですが…佐々木社長たってのお願いでしたので…引き受けることにしました」


「……はい」


何の、話…なんだろう。


前置きから重々しすぎて…息がうまく出来ない。


そんなあたしの様子を見て、斉藤さんは少し苦笑いを浮かべると、

「回りくどい言い方で…申し訳ありません…。彼とは古い友人だったので…私もまだ少し…整理が付いていないんです…」

って低い声で呟くと、長く息を吐いた。


「……」


“友人だった”って言った…。


何で…過去形…?



< 243 / 479 >

この作品をシェア

pagetop