今さら恋なんて…
けれど、この先のことを考えると…胸の方が痛む…。
医者が言うには…いつ死んでも、おかしくないんだって。
ガンって悪者が俺の体中を蝕んでいるらしい。
こんなことなら…もっと早く、つーを俺の女にしておくべきだったな。
5年もガマンするんじゃなかった…。
今そう思っても…遅いんだから仕方ないけど、な。
病院には来るなよ。
弱ってる俺なんて…惚れてる女には見せたくない。
笑ってるお前だけ…記憶に残しておきたいから…。
仕事が忙しかったから胃が痛かったのなんて毎日だったし…食べても食べても痩せていくのは忙しいせいだって思ってた。
「やっと司さんと付き合える様になったんだから、健康でいられるように体中調べてもらったらどうですか?」なんて秘書が言うから…人間ドックだっけ?
あれを何の気なしに受けてみたら…もうその時には体がガンに蝕まれてることが分かって…その時すぐに手術を受けていれば、延命は出来たらしいが…会社のためにも、せっかく俺の女になったつーのためにも…全てを放り出して手術を受けることなんて…出来なかった。