今さら恋なんて…
「分かった。…じゃぁ、あたしは…“エビフライ君”?」
あたしがカルテを見ながらそう言うと、
「や、やめてくださいよー」
って、彼はぶんぶんと首を横に振った。
「冗談よ。じゃぁ、何がいい?」
「…“遊川”でも、“龍哉(リュウスケ)”でも…何でもいいですよ」
首を傾げたあたしに、彼…遊川龍哉はそう言って笑った。
「んー。じゃぁ、遠慮なく…“龍哉”。今日はカットだけでいいの?」
何なんだよ、この合コンみたいな会話。とか思いながら、あたしはふわりと龍哉の髪に触れながらそう訊いた。
想像通りの柔らかい質感の髪。
このちょっとマットっぽい感じは…天然なのか…?