今さら恋なんて…
「……別に」
「え?ホントですか?」
あたしの答えに、守本はかなり疑いの目を向ける。
「…一昨日飲み過ぎて、昨日もぼーっとしちゃってたから…その余韻があるだけ」
あたしはそう呟くと、守本の視線から逃れるために、ペットボトルのお茶に手を伸ばした。
「一昨日…遊川様と飲んだ日ですよね?」
「……うん」
「ぼーっとなるまで飲んだんですか?」
「……うん」
“飲み過ぎた”ことも事実だし、“ぼーっとなった”のも事実だけど…“飲み過ぎてぼーっとした”ワケではない。
だけど…あたしは頷いておいた。
その方が…これ以上突っ込まれなくて済むし…。
「んで、飲んだ後、どうしたんですか?」
守本はキラキラした顔でまた質問を投げてきた。