今さら恋なんて…



「…本当に送ってくれるんですか?」


「そうだって言ってるでしょー?早く乗ったら?」


「……お邪魔します」

龍哉は助手席のドアを開け、車に乗り込んだ。


「いつも送ってもらってるし…そのお礼だよ」


「ありがとうございます」


「ん」


「…司さん」


「ん?」

眩しいから、ってサングラスを掛けたあたしに、龍哉が訊く。


「…何でこんなにいい車乗ってるんですか?」


あたしの愛車はいわゆる国産高級車、である。


「たまにしか乗らないからいいもの乗りたいでしょ?」


「……それは分かりますけど…」

龍哉はそう呟きながらシートベルトを締める。


「安心してよ。運転は上手い、って言われるから」

あたしはそう呟くと、車を発進させた。



< 342 / 479 >

この作品をシェア

pagetop