今さら恋なんて…
「車でホテルの玄関前まで送ってあげる」
「……はい?」
「同僚さん達に“朝帰りで女の家からホテルに直行した”ってからかわれなさい」
「……」
「よし。決めた。…お風呂入ってこよう、っと。龍哉は…寝てていいわよ」
あたしはそう呟くと、ベッドを降りようと立ち上がった。
「おっと…危ないですよ」
龍哉はすかさずあたしの手を取り、あたしを支えてくれる。
「……ありがと」
「いいえ。ゆっくりお風呂、行ってきてください」
お礼を言ったあたしに、龍哉はそっと微笑んで、あたしを送り出してくれた…。