今さら恋なんて…
「えー?」
「冗談よ。まぁ、敬語がクセになってるのはよく分かるから仕方ないよ」
職場はお客さんにもスタッフにも敬語だろうし、忙しいからなかなか友達と会ったり、実家に帰るとかもなさそうだしね…。
「はい。…あ。そう言えば」
「ん?」
「個展の時、月曜日休んでいいと言われました」
「ホント?大丈夫なの?」
「はい。大丈夫ですよ」
龍哉はそうにこやかに笑った。
「そっか。じゃぁ、月曜日に行こう」
「はい。楽しみですね」
「うん。たまには芸術で癒されないとねー」
「あはは。そうですね。そのあと、ご飯でも行きましょうか?」
「うん。行こう行こう」
「分かりました。まだ先ですけど、楽しみですね」
「そうだね。チケット来たら渡すね」
「はい。ありがとうございます」
龍哉はそう笑顔で頷いてくれた。
個展まであと2ヶ月。
また楽しみが増えて、あたしは何だか、すごく上機嫌だった…。