今さら恋なんて…
「ウミガメに?…司さん、やっぱり疲れてるんじゃないですか?」
龍哉は少し眉間に皺を寄せながらも柔らかく微笑むと、そう訊く。
「そう?」
「ええ。ゆったり泳いでるウミガメが羨ましいんじゃないですか?」
「……そう、なのかな…」
「きっとそうですよ。…気が済むまで見とれてていいですから…」
龍哉はそうあたしに囁くと、そっとあたしの腰を抱いてくれる。
「……」
龍哉の体温がじんわり伝わってきて、あたしは何だか幸せな気分になりながら龍哉の肩にもたれたまま、ウミガメを見上げた。
…本当にゆったり泳いでて…気持ちよさそう。
水がどこまでも青くて…見上げる水面がキラキラしていた。
「……癒されるね」
「……はい」
頷いてくれた龍哉を見上げると、やっぱりその横顔は綺麗で…カッコよかった。