今さら恋なんて…



これまたクールな感じのイケメンだこと…。


色素が薄い感じの髪や瞳が儚げな美青年、って感じ…。


「お預かり致します。こちら番号札でございます。お帰りの際にお渡しください」

コートと引き替えに、番号札を受け取り、あたしは頭を下げて受付に向かおうと、彼に背中を向けた。


…のだが、思い出してしまった。


「……」

思わず振り返ると、きょとん、と不思議そうな顔をした彼が居た。


「…何か、ございましたか…?」


そう。

この顔。


思い出した。


全部記憶から抹消してたから…思い出したくなかったのに…。




< 4 / 479 >

この作品をシェア

pagetop