今さら恋なんて…
「…仕事、終わったの?」
あたしは制服のままの龍哉を見て、そう訊いた。
「あ、はい…。お待たせしてすみませんでした」
「あ。それはいいんだけど…仕事終わったなら着替えてくればよかったのに…」
「司さんに待っていただいてるのに…そんなこと出来ませんよ」
「…そっか。…でも、勝手に待ってただけだったのに…」
「いえ…。鷹岡がいい提案をしてくれてよかったですよ。俺もまた司さんと話したかったですから」
龍哉はそう言って笑うと、お冷を飲んだ。
いちいちドキッとするようなこと言うなぁ…。
「そう言えば、鷹岡のこともナンパしたらしいですね」
「ナ…失礼じゃん。ナンパとか…」
「あ。そうですね…“勧誘”って言った方がよかったですね」
「そうよ。しかも、鷹岡くんの方から“あたしに切ってもらいたい”って言ってくれたのよ?」