今さら恋なんて…
「いらっしゃいませ」
シーフォートのドアをくぐると、アタルがあたしを待っていてくれた。
「こんばんは。髪型の評判はどう?」
ぴしっと整えられた髪型を見て、あたしはそう訊いた。
「こんばんは。ええ。とっても評判いいです。ありがとうございます」
「そっか。よかったよかった」
あたしが笑うと、アタルも微笑んでくれた。
「遊川がまだ着替えに行ってて…。少しお待ちいただいてもよろしいですか?」
アタルは腕時計を覗き込んだ後、そうあたしに訊く。
「うん。急いでないから大丈夫。忙しかったんだね。今日も…」
あたしはそう言いながらロビーを見渡した。