今さら恋なんて…
静かに止まったカゴから降りると、
「こちらです」
って龍哉があたしを促してくれた。
「うん」
龍哉の案内で歩いて行くと、目の前に黒い扉が現れる。
“BAR AFFINITY”と看板には金色の文字で刻まれていた。
「“アフィニティ”…?」
「はい。カクテルの名前で…訳すと“密接な関係”と言う意味になります」
「へぇ…」
呟くあたしを追い越し、龍哉は扉を開けてくれる。
カラン
と、小気味いい音が響く。
「どうぞ」
龍哉に促されるまま店内に入ると、
「いらっしゃいませ」
って声を掛けられた。