今さら恋なんて…
「…鷹岡のことも呼び捨てですか?」
エレベーターのボタンを押しながら、龍哉はポツリと呟く。
「…うん。だってめっちゃ年下じゃん。おかしいー?」
「……」
首を傾げながら龍哉を見上げたあたしに、龍哉は黙り込む。
「……龍哉ってさぁ」
「はい?」
「好きなもの一番最初に食べるタイプでしょ?」
「…は?」
「お気に入りのものは人に勧めないで、独り占めするタイプ」
「……」
図星をつかれたらしく、龍哉はあたしから視線を外して黙り込んだ。
「ご飯も楽しいこともみんなで共有した方がもっと楽しいわよ」
あたしは、ちょっと子供染みた龍哉が可愛くなって、そう言って笑いながらエレベーターに乗り込んだのだった…。