今さら恋なんて…
「いらっしゃいませ。こちらへどうぞ」
ふと気付くと、もう1人、バーテンダーがフロアに立っていて、あたしを席に促してくれていた。
黒髪を後ろで束ねていて、カウンターの中の2人より若い。
きっとこの子が龍哉の同期の子だ。
はぁ…この子もイケメン…。
…ってか。
「あ。あなた、結婚式会場でカクテル作ってた…」
そう。この前の後輩の結婚式の披露宴の時、涼しい顔でずっとカクテル作ってた子だ…昼間見るのと夜見るのと…やっぱり雰囲気変わるなぁ…。
「はい。そうです」
「あの時のカクテル美味しかった…」
「ありがとうございます」
黒髪のバーテンダーくんはそう言って頭を下げてくれた。
「お疲れ様です。お邪魔します」
龍哉もドアをくぐると、バーテンダー達に挨拶した。