クールな彼と放課後の恋
「じゃあね~明日学校でね~」

「おう!飯ごちそうさまー」


稲瀬と修君を玄関先で見送る、私と日向。

日向と修君はお互い笑顔で手を振っている。


私と稲瀬は…




「・・・・・」

「・・・・・」


お互いただ見つめる…

ただただ、見つめる…




そして私たちに背を向けて、
稲瀬と修君は帰って行った。




帰っちゃった…


うちでご飯食べていったのに、
少ししか話さなかったな…





『…結構傷付いたんだけど』





さっき稲瀬から言われた言葉を思い出して、カァと顔が熱くなった…



あれどういう意味だろう…

別に深い意味はないのはわかってるけど…


でも…


耳元でささやかれた時の、
稲瀬の息…まだ耳に残ってる…


耳を指で触ると胸がキューと締め付けられた。





「…で?お兄さんとはなんか進展あったー?」



は…………



隣にいる日向が、
軽い口調でそう言ってきた。
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