幼なじみ。





きっと、残りわずかな時間だけど・・・大切にしたい。





時間が止まることはないから。





止めることができるなら今すぐにでも止めたいよ・・・・




「先生・・・・奇跡って、起こると思い、ますか?・・・」






軽く息切れが生じて途切れ途切れで話すけど・・・先生に止められた。





「安西さん・・・愛雅くんが来るまで少し寝てきなさい・・・」







寝るのはすごく怖い。
怖いよ・・・・・





不整脈が出たらどうしよう、って思っちゃうから。




さっきとは違い、恐怖心があたしの脳内を占領してきた。






でも・・・・離れていても、あたしの心の中には愛雅や心愛ちゃんやお母さん、お父さんがいるから・・・・





そう自分に言い聞かせて落ち着き、眠りについた。






文字も物も持てないくらい弱々しくなったあたし。



もう、ガーベラとズズランの花言葉を信じることはできなくなった。





奇跡なんて起こるはずないよ・・・・
あたしに。





だって、あたしの体は『元に戻ることができる』と言われても信じることができないくらい弱くなってるから・・・・






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