四十九日間のキセキ
この時キッチンで夕飯を作っていた拓海は料理を作りながらも久しぶりに会えた紗弥加との再会に喜びをかみしめていた。

その後拓海はキッチンで簡単な料理を作り終えそれをテーブルに並べると、一人食事をしながら紗弥加に話しかける。

「ほんと久しぶりだなぁ、今まで元気にしていたか?」

その問いかけにぎこちなく応える紗弥加。

「うん、まあね」

「そんな事より一番聞きたいことがあったんだ。どうして俺の下からいなくなってしまったんだ? 突然消えてしまったからあの後あちこち探したんだぞ! 実家のお義父さんに聞いても知らないの一点張りだし……。最後にようやく無事なのは教えてくれたけど居場所だけは教えてくれなかった」

拓海の問いかけに紗弥加は気まずそうに下を向き俯いてしまう。

「ごめんなさい訳は聞かないで、今は言えないのお願い」

「分かったよ、お前がそこまで言うなら仕方ないな? だけどあの後風の噂でお前が入院したって話を聞いたから心配していたんだよ。やっぱりただの噂だったみたいな? 安心したよ」

「心配してくれたの? でも大丈夫よ、入院なんかしてないから」

ここでも再び嘘を付いてしまう紗弥加。紗弥加の入院などしていないと言う言葉を聞きほっとする拓海であったが、この時紗弥加はばつが悪そうな複雑な表情をしていた。
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