冬美の初恋
「………私は、知らないけど」

私は、雨の顔を見つめた。


「……………」

「雨の気持ちも、さっきの続きも」

「…………」

「………知りたい」

雨の唇が動き出した。

「………フミが何でそこまで入れ込むかわかんない、けど」

「………うん」

「…言ってくれて、嬉しかったし」

「うん」

多分、好きだと何度も言ったことだろう。



「………つき合うか、また」

「…………うん!!」

雨は、私の肩に手を置いた。

さっきみたいに、顔が近づいてきた。

さっきみたいに、私は目をつむった。

少しして、唇が重なったのがわかった。

少し目を開けると、雨の長いまつげが視界にうつって、照れくさくてすぐに目を閉じた。


車道から車の走る音が聞こえて、唇を離した。

雨は、首にかかってるタオルの端をもって、私の頭をよせた。

こうすると、タオルがカーテン代わりになり、周りからは見えない。


こうして、私たちはまた長いキスをした。


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