愛されオーラに包まれて
○遥香の父親~side TAIGA~
元日。

愛し合う度合いが過ぎた俺達が結局ベッドから起きたのが朝9時。

遥香の実家には12時に約束している。
ここから、遥香の実家までは、車で2時間くらいと読むと、出発まであまり時間はない。

慌てて準備して、車を出す。

一般道も高速も意外と空いている。

「昨夜はよく眠れたか?」
『うん。夢も見ないでぐっすりと』
「俺、あんまり眠れなかった」
『え?』

だって、これから遥香の親に会うんだぞ。
これが緊張しないわけがない。

『じゃぁ、運転危なくない?』
「いざとなったらお前が代われ」
『いいけど、私ペーパーだよ。【きらきら】の事故の時にレンタカー運転したのがチョー久々だったんだから』

遥香には母親がいない。

遥香が5歳の時、病気で亡くなったそうだ。
それからずっと、父ひとり子ひとりの家庭環境。

父親は高校の現役社会科教師。
そして強豪野球部の監督をしているそうだ。

一部の高校野球界では知られた名将。

俺は・・・知らなかったけどね。
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