愛されオーラに包まれて
『いつか、会えるかな』
「会えるよ、必ず」

俺は遥香の隣に座り、遥香の頭を撫でた。

『泰河、眠くない?』
「うん、すごく眠い」
『少し、寝ようよ』
「遥香が抱き枕になってくれる?」
『いいよ』

遥香は本当に猫のように温かくて、俺は初めての環境の中、ぐっすり2時間、眠った。

目が覚めると、外はすっかり暗くなっていた。
そして目の前の遥香が、こっちを見つめていた。

『あ、目が覚めた』
「お前はずっと起きてたのか?」
『今目が覚めたとこだよ。どうだった?私が青春時代を過ごしたベッドの寝心地は』
「最高だったよ」

俺はそう言って、遥香に軽くキスを落とした。

ふたりで1階に降りると、ほぼ夕飯の準備が整っていた。

『キヨさん、まだお皿が足りないと思うの。持ってきて』
『はいはい』

甲斐甲斐しくお父さんが動く。

テーブルには鍋と・・・昼の残り物。

『泰河くん、お酒、飲むか?』
「いや、でも僕は車なので」
『明日は予定があるのか?』

明日は、午後から俺の実家に行こうと思っていた。
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