愛されオーラに包まれて
「実は弓削先生は、俺の大学時代の1年先輩でね、今回ここの教室をお借りしたりするのに力を貸して貰えたんだ」
『そう。健吾の悪いことをしていた頃も全部知ってます~』
「先輩、余計なことは言わないでくださいね」
『局長、今度聞かせてください』

花村が興味を示してしまった。

「いやだね。俺の"黒歴史"は闇に葬るから」
『ちぇ』

花村、お前は小学生か。

「弓削先生、お願いします」

俺は教壇を降りて、弓削先生が代わりに立った。

『俺が話すのは一つだけ。県大会の出場選手選考の時の話だ』

弓削先生は、神戸の顔を見ながら話す。

『神戸は、直前に高松とのダブルスを外された揚句、選手選考からも漏れたことを、部活を休んでいたせいで、高松がそれを俺に進言せずに終わったことを恨んでいたようだけど、まずは、神戸が部活に休まず出でいようが休もうが、あの時は高松とのダブルスは小林に変更になっていたよ』

今度は高松を見る。

『高松と神戸のペアは、全くパワーバランスが合っていなかったんだ。息が合っていたという意味では、高松には小林が適任だった。現にベスト4まで行ったわけだし』

"あと"と間伐入れずに話を続ける。
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