愛されオーラに包まれて
待つこと数分。
すぐ戻ってきた。

『いませんでした・・・僕、嫌われちゃったかな・・・』
「嫌われるも何も、高松がお前に対して心が"始まって"ないだろ。お前にはある意味、無関心だったんじゃない?」

すると、近くにやってきたのは・・・一部の飯嶋さん。
俺の一年先輩のいわゆる"遊び人"だ。

『あ~あ、蒲田、お前は誰でもいいのか。愛されることを知っている女に色気使ったって、お前の男としての株を落とすだけだぞ』
『はぁ』
『お前は高松から感じないのかよ。ありゃ男に相当愛されているぞ。それを感じられないなら、お前は相当の恋愛オンチ。感じていて横取りしようとするならば、ただのストーカー予備軍。お前はもっと、勉強が必要だ』
『あ~あ、高松さん、僕の好みのタイプなんですけどね』

蒲田はそう言って水割りをひと口飲んだ。

"高松が僕の好みのタイプ"なんていう蒲田みたいなヤツ、これからも沢山出てくるかもしれない。

"愛されオーラ"を醸し出していることが分かるヤツはいいけど、分からない奴にとってそんな見えないものは当然スルーだ。
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