愛されオーラに包まれて
*平凡で幸せな日常~side KENGO~
5時すぎ。
うちの朝は早い。

なぜなら、朝のこの時間に夕飯を先に作っておくから。

仕事から帰ってきてから作り始めていたのでは、子供を寝かしつける時間がその分遅くなってしまう。

普段は朝起きて炊事をするのは妻の仕事。

でも昨夜は後輩と飲みに行って帰宅が遅くなったので、妻に言われたわけではないけど、今朝は俺が炊事を担当することにした。

これまでも時々あったし、炊事以外の家事は俺が普段こなしてる。

そんな時が、夫婦の貴重なコミュニケーションの時間だったりする。

今日は、ホワイトシチューを作っている。
とは言ってもソースは市販のやつだけどね。

材料を炒め、水を足して煮込み始めたところで、妻が起きてきた。

『おはよ、健吾』

まだ寝惚けマナコな妻。

「おはよう。玲奈」

すっかり目が覚めていた俺は、そんな妻・玲奈の無防備な姿を毎日見てても飽きない。

「とりあえず顔洗ってきなよ」
『うん』

玲奈はトボトボ洗面所に向かった。
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