愛されオーラに包まれて
『局長のことは好きですけど、桐生さんも玲奈さんにもやめておけって言われているし、玲奈さんには"愛されオーラ"を局長からは感じるから、そのバリアを破るのはムリだって言われたんです』

"愛されオーラ"ねぇ。

羨ましいオーラだ。
俺もぜひそんなオーラを放ちたいもんだ。

「お前はいつも、誰かに告白して付き合うタイプなの?」
『はい。ですけど思いが通じたとして付き合っても、1年と持たないんです』
「別れる原因は?」
『100%、浮気です。或いは"好きな人ができたから"…同じことですね。とにかく、傷ついてばっかりです』

告白少女は、実らず少女で失恋少女だったんだ。

「逆に、告白された経験はあるの?」
『そんなの、ないですよ』

即答だった。

多分、誰かを好きでいると周りにアピールし過ぎて、高松に彼氏として立候補する勇気が周りの男たちは出なかったんだろうな。

今も、高松は"局長が好き"という気持ちを全く隠さないしね。

『いくら、告白してOKになった彼氏でも、愛された実感が湧いたことがなくて…』

メインディッシュを食べながら、追加で頼んだサングリアを飲む高松と俺。
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