冷凍保存愛

「追ってみよう」

 小走りに走るコーヅの後ろを遅れを取らないように急いでついていく。

 路地から表通りに出ると、光がまぶしく目を細めた。

 相変わらずコーヅの髪の毛はきれいなプラチナブラウンに輝き、真っ白いシャツは太陽に照らされ更に透明度を増す。

 土曜日に制服で出歩くなんて部活をしている人しかいないけれど、コーヅはどう見てもスポーツをやっているようには見えなかった。


 帰りがけにコンビニに寄った小堺は小さい袋を一つ手に持って出てきて、そのままコンビニの後ろに向かうと、どこからともなく猫が鳴きながらやってきて小堺の足元にすり寄った。

 頭を撫でてやると気持ちよさそうに頭を膝にぶつけていた。

 コンビニで買った猫の餌を足元にまとわりついてくる猫に与え、食べ終わったとたんにどこかへ歩いて行ってしまった薄情な猫を見送ると、表通りに戻った。

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