恋のちから
おにぎり

初めて知った。コンビニのおにぎりに賞味期限がある理由。今までは腐る前に食べればいい、冷蔵庫に入れとけばなんとかなると考えていた。
しかしそうではなかった。期限から数時間経っただけでもごはんがパサパサして、いつもの半分ほどのおいしさしか味わえない。
米粒を落とすのと同時に涙もポロポロと落ちてきた。惨めさと自己嫌悪で胸がいっぱいになり、出てきた言葉は「お母さん、ごめんなさい」。『遊び』のつもりだった人に『遊ばれていた』事実は私をぐさりと刺し、なかなか抜けることはなかった。

< 1 / 2 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop