夫婦橋〜鈴RINと響いたその瞬間TOKIに

秀也の瞳の中には
不安な顔をした自分の顔が
映っていた。


月の光の下で
秀也の透き通るような肌が
もっと透き通り
冷たい氷の様に凛として
美しかった。


秀也は
自分を見上げている
小さく整った顔を
見つめていた。


今時の女の子にしては
蓮音は薄化粧だった。

幼稚園や保育園で
実習があるから
常に清潔感を
心がけているのだろう。

二重瞼の長い睫毛の先が
月あかりの下で
キラキラと輝いている…

なんて綺麗なんだろう…

そう思いながら
見つめていた。


「私ね…私…。」

(本当に幸せなの?

陽介に殴られてるのに…?
陽介のこと
愛しているのかな…

陽介は…
私のこと…
本当に愛しているのかな…?)


蓮音の頬に
涙がキラリと
光って落ちていった。

< 31 / 54 >

この作品をシェア

pagetop