おとなしくアタシに溺れなさい!
☆☆☆

若葉の怒ったような声が聞こえて、アタシはハッと顔をあげた。


あれ、今何時間目?


キョロキョロと教室を見回すアタシに、「もう昼!!」と、怒鳴る若葉。


あ、そうなんだ。


どうりで教室に生徒が少ないハズだ。


みんな購買に行ったり、外で食べたり、思い思いに昼を過ごしてるからだ。


アタシは椅子に座ったまま、大きく伸びと欠伸をした。


よく寝た!!


午前中のほとんどを寝て過ごしたおかげで、今はちょっとだけ気分がいい。


「綾萌、先輩が呼んでる」


「へ?」


首をかしげると、若葉が教室の入り口を指さした。
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