音色
 高らかに響き渡るヴァイオリンが一気にその場の注目を攫った。

 スポットライトが3人の男性を照らす。
 ヴァイオリンの音量はそのままに、ピアノとクラリネットが追随するように音を被せていく。
 先程までの沈んだ気持ちはどこかに飛んでいってしまっていた。
 煌々と照らされるライトの下にいる、今日の主役3人から目が離せない。

 3人? いいや、圧倒的なテクニックでこの場を引っ張るヴァイオリニストから。

 ある意味乱暴とも言える音色。

 こんなの、聴いたことない。
 触れたことない。

 ヴァイオリンが、こんな風に鳴くなんて。

 
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