。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅴ・*・。。*・。
デート!!?
それはそれは♪
てな具合でわくわく二人で千里を見ると
「でも……全然うまくいかなくって…そのままなんかダメに…なったかも??」
千里は顔を赤くしたまま口をもぐもぐさせ、俯いた。
「えー!ダメってどうして?」
リコが興味深そうに聞いてきて
「…や、うまくいかなかったんだよね、デート…」
千里は益々俯いてあたしとリコは思わず顔を見合わせた。
「……映画観に行こうとして映画館と時間まで調べたんだ俺」
ベタだが、やっぱ最初は映画がいいよな。しかもしっかり調べていく辺りちゃんとリードしようって気はあったんだよな。
女子にはポイント高いぞ!
うんうん頷いていると
「だけど映画館への道間違えて、ちょっと迷って……たどり着いたときにはもう上映してて入れない状態で…」
ありゃりゃ……それは切ねぇな。
「んで代わりに見た映画がホラー映画で思った以上に怖くて、その後ムードもへったくれもなくて
茶したけど沈黙ばっかで……でバイバイ」
千里の説明を一通り聞いてあたしとリコはまたも顔を見合わせちまった。
「何か……」
「……悲惨な結末だな」