。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅴ・*・。。*・。



千里の話はさらにおまけと言うかもっと悲惨なオチがあって


「悲惨も悲惨!!その後ちっとも会話が進まないし沈黙が耐え切れず頼んだアイスを緊張してかグラスごと倒しちまうし!


そのアイスがその子の服にこぼれちまったし!で」


千里は頭を抱えて髪をぐしゃぐしゃ。


「…わー…」


もうあたしは返す言葉もない。


けれどリコはあたしより大人なのか、腕を組んで


「バカね~、こないだあたしと一緒に観た映画にすればよかったじゃない!


超!面白かったし感動もしたのに」


と鼻息を吐く。


「え……?てかお前らいつ映画行ったの??」


てか恋人でもねぇのに映画一緒に行っちゃう!?


そこに驚いていると


「「一か月ほど前」」と千里&リコがそろってさらり、と言いあたしを見る。


えっえ??


とさらに混乱したように二人を見ると


「一か月ほど前だっけ?千里が朔羅に失恋したの。そのときに元気付けるため行ったの」


そ、そーだったの!?


「でもさぁその恋愛映画、超泣けて、千里隣で号泣だしあたしはハンカチで慰めるのに必死だったワケよ」


リコは腕を組んだまま遠い目。


何か…その図が簡単に想像できる自分が怖い。


「そんでそのまま朝までカラオケでオール」


リコの淡々とした説明にあたしは目を丸めた。


朝までオール!!?






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