クローバー+α
「いただきまーす。
ほら、拓海も‼︎」
「はいはい。
いただきます。
あ、そーいや、お前この前告白されたんだってな。」
いきなりそんなこと言うから、ご飯を噴き出しそうになった。
「ゴホッ、ゴホッ。
な、なんで、そんなこと拓海が知ってるわけよ?!」
「いや、これ、かなりの生徒知ってるぞ。」
「え、なんで……。」
何かはわからないけど、なんかいやな予感がする。
「ま、知らないほうがお前のためかもな……いや、知っといたほうがいいのか?」
「え、どっちよ!?」
拓海にしてはらしくない発言だな。
普段の拓海ならビシッと言うのに……。
「一応聞いとくが、どんなやつだった?」
「うーん……どんなやつ……。
えーっと、さわやか系っぽい人だった気がする。」
「そいつ、多分、速水だな。」
拓海、よくこんな少ない情報から名前出せたね!!
拓海、赴任してからまだ、2ヶ月しかいてないのに生徒の名前覚えてるとかすご!!
私なんか、まだクラスの名前女子しか覚えてないよ!!
「瑠奈、これから先、辛いことが起きる。」
「え、何、拓海、何かのドッキリ?」
辛いことが起きるなんてヤダ。
でも、拓海はこんな冗談なんて言わない。
拓海、嘘って言って!!
んで、『ビビらせてごめん』って言って。
「ドッキリじゃねえ。
何かあったらすぐに俺に言え。
いつでも保健室来ていいから。」
「ね、ねえ、拓海。
私、告白断ったんだよ!!
もう、速水って人と何の関係もないんだよ?
なのにどうして?」
「告白された=ターゲットにされたんだ。
あの馬鹿どもにターゲットにされたやつは……」
「え、何?
何が起こるの?」
「それ、俺もわかんねえ。
ってか、お前、学校にずっと来ていて、何が起こるか想定できないって……。
ああ、瑠奈のことだから、友達以外のやつはどうでもよかったから周りの事に関わってなかったんだな。」
「仰るとおりです。」
やっぱり拓海にはお見通しだったみたいです。