四季。彼と生きた青春





「…酔った」


何度繰り返しただろう。

せっせと創り上げた錠剤の山は更地になって、ウィスキーのボトルはほとんど空になった。

頭がぐらつき、揺れるままに背後のベッドに凭れる。

その振動に更に酔いが回る。


笑えた。

回る視界と胸焼けのする身体。

気だるい四肢に。


世界が回っている。

見上げた天井に取り付けられた無言のシーリングライトを中心にして。

ぐるぐるぐるぐる。

馬鹿みたいに。


あぁ、そうだ。

手首を切ろう。

切ってしまおう。

今、出来る限りの、すべてを。

平良が見えているうちに。




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