哀しみの瞳
第2章 理恵との別れ

理恵の命

理恵の高校生活が、いよいよ始まった! 理恵は、まず部活をどこに入ろうか、悩んでいた。 理恵は、自分で身体が丈夫でないことを、知っていたから、体育部には入れない。 文化部を一つづつ、見学することにした。 何か将来、保母さんになる為に役立つ物はないのかな?と思っていた。 「コーラス部?」 と、張り紙が、目に入った。戸がいきなり開かれた。ガラッッッー 理恵は、びっくりして、思わず後ろずさりした。そこには見るからに、優しそうな笑みを浮かべて立って居る女子生徒が、理恵を見ていた。 「貴方は? あーん、一年生ね? ここっ、見学してくぅ? 今日、良いわよ!全員は集まっていないけど、 はいはい、中に入って!!」 どんどん理恵を教室の中へ、引っ張り込んだ。 「はぁーい、みんな!新一年生よ!よろしくね!」…まだ入部決めていないのに… 「ここの、みんなはね、元気がいいのよ!!ねっ、みんなぁー、はぁいっ」手をならす! どうやら、この人が部長なのか? 「私は、副部長の、鈴木 久美って、言います。よろしくね!」(というか、私まだ入部決めてませんけど) 「みんなぁ!新一年生に、拍手っっっ!!!!」 「いえっ、あのぅ、私はまだぁ…」 「はい!入部するのね? 決まり!!ぐずぐずしない!」(なんて強引な人だろう) 「まずは、自己紹介して!」 「よしかわ…吉川 理恵と言います」小さく答える。 「声、小さいねぇー、この子は、まず、声を出すところから特訓ね!」 何が何だか分からないうちに、どうやら理恵は、入部させられる事になった。
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