哀しみの瞳
いつも沙矢のテンションには、圧倒される理恵だった。 合格祝いをしてもらって以来、秀に会えていない寂しさで、ひとりでに悲しい顔をしていたらしく…… 「あっ、理恵ごめん!秀さんと、会ってないとか。あーん、きっと秀さん、色々溜まって事、今一生懸命やっているんじゃない?今週あたり必ず理恵とこに、帰ってくるよ!秀さんの事だもの、ねっ?元気だして?」 「あっ、ええっ、そうじゃなくて、沙矢、私、今、部活 何にしようかと迷ってて~ それが今日ね、たまたま、コーラス部とかに立ち寄ったら、何が何だか入部するはめに、なっちゃって、どうしようかな? 明日も、来て?って言われたの」 「へぇぇぇっ、コーラス部ね! でも理恵、声小さいしねぇっ… でも、でもっ理恵は、ピアノ弾けるし、歌だめなら、ピアノ担当に変えてもらってもいいんじゃない?」 「そっかー、そうだよねぇ、じゃぁ明日行ってみようっか?」 「ちなみに、私は、バスケ部にした。だって、かっこいいしぃ、そしてね、試合に出れるようになったら、武さんにみに来てもらうんだぁ…体育会系…いいよねぇ!!!」 (沙矢ちゃんのその元気なところ、大好き!いつまでも友達でいたいよ。理恵の持ってないとこみんなもってる。ずっとずっと、友達でいようね。)
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