哀しみの瞳

秀一の哀しみ

最後に、由理を見送ることが、秀一にはどうしても出来なかった。



正直、由理が行かないと、駄々をこねて、自分のところへ、最後は泣き付いてくるのを、待っている自分もいたのも事実であった。


あっという間に話が進み過ぎて、結局どうする事も出来ずに、由理と離れ離れになる道を自分自身が最後は選択してしまった。


家を去る時、由理がどれ程寂しい思いをしたかは、想像はついていた。


その姿を実際に自分の目で見る勇気が無かった。



悔しさと、自分の不甲斐なさで、暫くは、眠れない日々が続いた。
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