キミとひとつになれたら
「どうする?」
「……」
「もちろん、うちは大歓迎だからね」
この好意に素直に甘えていいのか、わからないけど……、
「そうします……」
こんな時間にフラフラしてて、補導とかされても面倒だし。
足も痛い。
それにまぁ、四ノ宮くんなら、変な事される心配もなさそう。
「素直でよろしい。ほら」
「ん?」
「手を差し出されたら、握るのが礼儀だと思うよ?」
つまり、手を繋げって事?
「遠慮しときます……」
恋人でもないのに、こういう事するのは…ちょっと…。
「いいから。大人しく言われた通りにしてればいいの」
「えっ、ちょっと!!」
四ノ宮くんは強引に私の手を握って、スタスタと歩きだした。
もう!強引なんだから!
やっぱ、思ってた人と違うなぁ。
それにしても、今日はやけに四ノ宮くんと縁がある日だな……。
「僕の家、ここからそんな遠くないけど、歩ける?」
「平気……」
「痛くて歩けないなって思ったら、言って」
強引な人だけど、やっぱ優しい、のかな……?