ホンキの恋 【ヒミツの恋続編】
ガチャリ




喫煙室の扉が開いて、反射的に出入り口に目をやると、腰に手をあてて俺を見る松嶋の姿。





『仕事しないで何さぼってんのよ。』





ほとんど吸うことなく灰となっていく煙草をそのまま揉み消した。





「気分転換だよ。」





喫煙室を出ようとしてるのに、入り口を塞ぐように立つ松嶋。





「…何だよ。」





『女子高生と喧嘩でもした?』





コイツは人が気にしてることを。





「喧嘩なんてしてねーし。大体松嶋には関係ないだろ?

デスクに戻るからそこどけろよ。」





そう言っても動かない松嶋はただ俺の顔をジッと探るように見てる。



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