ホンキの恋 【ヒミツの恋続編】
「まだ2年生なのに偉いね。もう○○大学に決めてるんだ。」





『…別に。』





「はい。ここにあるから。」





カウンターを見て、真由美がまだ女子生徒と話してるのを確認してから、もう一度話しかけた。





「残念だけど、真由美は俺のだから。手ださないでくれる?」





『ーッ!!』





その場から立ち去ろうとするからもう一度声をかけた。





「あれ?借りてかないの?真由美が不思議に思うよ?

ただ、返却する時は真由美が当番じゃない日にきて欲しいな。その方がお互いイヤな思いしないですむだろうから。」





…って、イヤな思いはもうしてるか。





ひどく歪んだ顔をした後、足早に図書室を出ていく男とそれを追うもう連れの姿。





ポカンとした表情でカウンターから真由美と女子生徒がそれを眺めていた。





ごめん。でも真由美だけは譲れないからさ。





諦めてもらうしかないんだよ。





少しだけ後味の悪さを感じながら返却本を片付けていった。
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