涙があふれるその前に、君と空をゆびさして。


パーティー?


突然のお誘いに戸惑いながら真理ちゃんを見て、レイの顔を見た。

真っ直ぐ私を見る視線に肩がすくむ。



「いや、私は遠慮しとく……」


「え〜!いいやん、きいよ!ねっ、いいよね二人とも!」



強引に私の手に腕を絡ませてレイと圭都に聞く彼女。


え!?ちょっと……!

いいって言ってるやんか!


ていうか、行きたくないっちゃけど。



「咲夜が来た方が楽しいと思うけん俺はいいけど、麗矢は?」


「俺も、別に……」



え、いいの?


レイの言葉に少しだけ喜んでいる自分に気づく。



「咲夜ちゃんはイヤなん?」


「イヤって言うか、その……」



上目遣いで瞳をうるうるさせる真理ちゃんにたじろぐ。


なんなん、この子。

これ天然でやってるの?計算?


……どちらにせよ苦手なタイプに違いはないけれど。



「じゃあ……ちょっとだけ……」


「やったぁ!じゃあ決まりねっ!」


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