「近未来少年少女」
『あれ?あまり反応がないね。つまらないなぁ。
それとも言葉にならないくらい驚いた?』
Mは本当に最初の印象とは別人のようだった。
『…………おまえ何者?』
Mへの警戒心が強まる中、
『何者?君と同じ子供だよ』とMは笑ってみせた。そして話しは続く。
『ユウキ、僕達は今日から他人じゃない、友達でもない、家族になる訳でもない。僕達は同じ同志だ』
『同志………?』
Mはそう言った後、スタスタと歩き始めた。
まるで付いてこいと言ってるみたいに……。
俺はどこへ向かっているのか分からないまま、Mの後を付いて行った。怪しいと思いながらも体が引き寄せられるみたいに足が進む。
その間、Mは一言も喋らなかった。
………………どこに行く気だよ。つーかこんな奴に付いて行って大丈夫なのか?
帰るべき?今ならまだ引き返せ………。
『帰さないよ』
Mは振り返りもせず言い放った。
な、なんでこいつ………。
『心の中で思ってる事が分かるのかって?』
『!!!』
俺は怖くなって歩く足をピタリと止めた。
『…………お前まじで何者?』