晴れ、時々、運命のいたずら



「どうして、いつも東京じゃないのよ!」



香織は新東名高速道路を走る車内で声を荒げた。



「デビューしたばかりですから、こちらの都合の良い仕事ばかりではありません。そう我が儘言わないで下さい。」



島根が穏やかに落ち着かせる。



「軽井沢とか名古屋とか、遠すぎるわよ!香織、もう疲れたから今日のイベントなんて別にどうでもいい。」



「そんな事言わないでよ。デビュー曲発売して最初のイベントなんだから。」



「田舎者は町と町が遠いから慣れてるだろうけど、香織は都会育ちだから動くのは嫌いなの!」



愛姫も香織をなだめようとするが、相変わらず聞く耳を持たない。



「やれやれ。」



山間部を抜けながら、名古屋に向かって順調に走り続けている。



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