いつまでも
私は週1回、朝に図書室に行くことにしている。

小学生の頃から読書が趣味なのだ。


その日も毎週のように図書室に向かう。

愛理は活字嫌いのため、そこには1人で行くのが習慣だ。


昨日読み終えた本の続刊を本棚から取り出し、貸し出しカウンターへ。


そこでは2人の男子生徒が図書当番をしていた。
貸し出し機器の隣に座っていた方の男子が手続きをしてくれた。


ふと、視線を横にそらす。

手続きをしている隣で、もう一人の図書委員の男子がカウンター下の机に肘をついて読書にふけっていた。

何気なく本のタイトルを見ると、それは私が大好きなシリーズだった。
ついつい、勝手に親近感を抱く。


すると、彼がふいに顔を上げた。


中性的な顔立ち。
ぱっちりとした瞳。

どうしてだろう。
それらが目に入った瞬間に私の心臓が飛び跳ねるのが分かった。


彼は無表情にどこかを見て、また本に視線を落とす。


いつのまにか貸し出し手続きが終わって声をかけられるまで、私は彼から目をそらすことができなかった。
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