いつまでも
借りた本を脇に抱え、教室へ戻る。

頭の中は、何故かあの男子生徒のことでいっぱいだった。


彼は確か、1年8組。
8組には男子は4人しかいないため、学年で少しだけ有名だ。


ちなみに、私達が通う学校には3つの科がある。

1学年8クラスで構成されており、詳しく説明すると、1〜3組は普通科、4〜7組は商業科、そして8組は国際科となっている。


国際科は、授業内容は普通科に近いが、英語に特に重点をおいて学習するそうだ。
留学する生徒も毎年多数いる。


例年女子からの人気が高く、男子生徒は多い時でも10人しか入学してこないという。


というわけで、私は以前から彼の存在は知っていた。
だけど、顔をこんな間近で見たのは今日が初めてだ。

その顔を、頭の中で思い返す。

真っ白な肌だった。
そこに浮かび上がるような、まんまるで大きな目。

あの一瞬、無表情なその瞳はどこを捉えていたのだろう。
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