いつまでも
「先輩は、これからどのような予定なんですか?」


それを振り切るように、こちらも笑顔を努める。

でも、余計なこと聞かなきゃよかった。

だって先輩は、またあの日のような笑顔を見せたから。


今まで1回しか見たことがないその表情。
記念日だと言った、嬉しそうな顔。


「彼女と一緒に帰るんだ」


ほら、やっぱり。

先輩は、分かりやすい人だ。
声まで弾んでいる。


「いいですね! 先輩も、楽しんで」


この感情に気づかれないように笑顔を保つ。
また胸が締め付けられるのが分かった。


先輩がありがとう、と言ったところでちょうど愛理がやってきた。
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