いつまでも
廊下から、パタ、パタと学校指定の上履きスリッパの躍動的な音が聞こえる。

それが少しずつ遠ざかっていって、やがて完全に消えていった。


もちろん、イサワくんの足音だったんだろう。

スッと背筋を伸ばした後ろ姿を、思わず想像する。


こっそり見ておけばよかったかもしれない、いやなんてことを考えているんだ私は。

らしくない自分に気付き、1人で動揺し始めた、その時。


「りっちゃんお疲れー!」


突如背後から背中を強く押され、びくんと体が跳ね上がる。


反射で振り返ると、そこには満面の笑みでピースサインを掲げた愛理と、静かに微笑むハルカちゃんが立っていた。
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