※俺様甘々ご主人様にご注意下さい。
「おねぇちゃん。
裏に何か書いてあるよ?」
しばらく泣き続けたあと、
さくらがお父さんの遺書の裏を指差して言った。
「ホントだ……」
『お母さんにも何かあったらここに電話しなさい。
お父さんの親友です。』
その下に『七尾 秀一』という名前と、電話番号が書かれていた。
お父さんの口からこの人の名前を聞いたことはない。
誰……だろ。
「電話……」
「するの?おねえちゃん。」
「そう……だね。」
私は携帯電話を取り出し、
書かれている電話番号を慎重に押した。
『七尾』……
お父さんの口からじゃなくて、
どっかで聞いたことがある……ような。