キスから始まる方程式
なななな、なに言ってんのコイツ!!
真っ赤になって動揺しまくる私。
胸のドキドキが止まらない。
「バカなこと言ってないで……っ。はい、コレ!」
「おっと」
接近している桐生君を引き離すように、鞄から探していたビターチョコを勢いよく取り出し目の前に突き出した。
「念のため言っとくけど。『義理』だから」
「義理? んなに照れなくても……」
「照れてないっ」
「……まあいいや、サンキュ」
「!」
ドキンッ
そう言って珍しく爽やかな笑顔で嬉しそうに私を見つめてくる桐生君に、益々胸の鼓動が加速する。
普通にしてさえいれば、文句のつけようがないくらいカッコイイのだから仕方がない。
この状況に耐えられず、恥ずかしさを隠すように「それじゃっ」と慌ててその場を去ろうとする私を、不意に桐生君が呼び止めた。